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「中動態の世界」國分功一郎

「中動態の世界」國分功一郎

今年読んだ中では特に素晴らしいと感じた本でした。

臨床に向き合っているものとしては、深く考えさせられる記述が多くありました。

 

自分として最も興味深かったのは。展開される自由意志に関する部分でした。自由意志の議論としては哲学史上ではスピノザが有名ですが、哲学者の國分さんはアリストテレスからハンナ・アレントの議論からハイデガーの意思論を俯瞰し、スピノザの意思に関する考え方へと考察を進めていきます。西洋の哲学のあり方を決定づけることになった能動態、受動態という文法。そして現在では忘れ去られていた中動態と関連を解き明かしていくのです。

 

意思という言葉は実は臨床ではよく耳にすることが多いのです。

「こんな状態になったのは、自分の意思が弱い」 

「自分の意思で酒はいつでも止めることができる」

 

とかですね。

 

意思は常に自分から発して、自身の行動の原理と考えられています。

しかし、本当に意思などというものが存在するのか。

 

「意思」も「責任」もその起源は能動対受動という近代的人間の思考を決定づける文法構造によって作り出された一つの効果にしか過ぎないのではないかという主張にはかなりの衝撃を受けました。

 

それでは「主体」や「自意識」も当然単なる効果であろうと考えられます(國分さんの主張は流行りになったポスト構造主義の主張とは全く違っているのですが)。

 

この考え方を踏まえれば、精神医学の治療は単に精神的に病んだ主体を「治療する(される)」などという単純なものではなく、医師としての私が患者さんと出会うことによっていかなる変化をお互いにもたらすのかということにまで想像は発展していきます。

 

次回の著書が大変楽しみな方です。


 

2017-10-01 16:44:43

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