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福岡県北九州市の心療内科・精神科/うつ病/カウンセリング/ストレス/治療/PTSD/睡眠時無呼吸症候群

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13の理由

13の理由

ネット映像配信サービスのNetflixが独自制作したドラマシリーズで現在配信中である。


テーマは「いじめ」
 

制作総指揮にポップシンガーとして有名なセレーナ・ゴメスが加わっている。

難病のループスエリテマトーデスを患っており、歌手活動も不規則に停止せざるを得ないということから、ネット上でもあれこれデマを流されて悩んだ時期も長かったようである。

その彼女だからこのようなテーマに敏感だったのかもしれない。

 

ストーリーは次のようなものだ。

 

高校2年生のクレイ・ジェンセンの元にある日、荷物が届く。

それは、自殺した友人、ハンナ・ベイカーからのものだった。

 

小包には7本のカセットテープが入っており、そこに吹き込まれたハンナの告白の内容は、自分が死に至った13の理由(13人の人々との関わり)であった。

 

激しく動揺するクレイ。

なぜなら彼は密かにハンナに惹かれていたが、それをはっきり打ち明けることができなかった。

そして、ある出来事がもしかしたら彼女を傷つけたのではないかと考えていたからだ・・・

 

しかもそのテープは、テープの中に登場している同級生たちの間ですでに回覧されており、クレイだけが一番最後であるという・・・

 

物語はクレイの視点を中心としながら進んでいく。

 

まるでビリヤード台に散らばったたくさんのボールたちの予測不能な動きのようである。ささいなボールの動きが次のボールに動きを与え、連鎖反応のように次第に複雑に加速しながら息詰まるような緊張を孕んでエンディングに突き進んでいく。

 

テープの登場人物は、

 

クレイ(優秀な生徒であるが、女子には奥手でハンナとはお互い惹かれあっているのだが言い出すことができない。後に、彼はそのことを後悔することになる)

 

ジャステイン(バスケットボールのエースプレイヤーだが、家庭は貧困で母親からのネグレクトと、ヒモ男からの暴力で悩んでいる)

 

コートニー(優等生だが、自分がレズビアンであるということを密かに隠している)

 

アレックス(ハンナと同じく転校生であり、孤独を感じている。家庭では権威主義的な父親と兄の下で自分の存在感に悩んでいる)

 

などなど。

 

ハンナを遠ざけていく同級生達もそれぞれに思春期特有の悩みを抱えている。

人の助けを求めていながらも、それが素直にできない苦しみを共有している。

 

そして、その絶望的な苦しさゆえに結果的に人を傷つけてしまう。

 

この物語では、結局ハンナは破局的な結末を迎えてしまうのであるが、ハンナ一人がいじめの被害者ではない。

加害者も同時に被害者であるということを納得させられてしまうストーリー構成となっている。

  
障害者差別と当事者問題の研究でたくさんの発信をしている小児科医の熊谷晋一郎さんは、「自立とは依存できることである」と述べている。
 

思春期とは自立の時期であるとよく言われる。

何事も今後社会に出ていく準備として、自分の力で解決して、頑張ることが必要であると。

(逆を言えばそれができない人間は社会に出る資格がない、未熟であると決めつけられる)

 

しかし、思春期に出来する悩みは一人で抱え込むにはあまりにも大きくて、重い。

多くの人はそれとなんとか折り合いをつけてやっているように見えるが、それはひとまず問題を棚上げにしていることも多い。

 

棚上げにできないときに、自殺を含めた様々な問題行動をとるのだ。「症候」と呼んでもいい。

 

結局この作品のハンナはその機会はたくさんありながら、誰にも相談ができないままに死んでいった。

彼女の「声」に向き合う人に巡り合えなかったという不幸もある。

でも、もっと「依存」するべきだったのだ。

 

依存は悪いことではない。依存は助けを求めることであるからだ。

 

これは障害者、思春期の人に関わらず、社会人として生活している人にも言えることである。

もっと助けてもらってもいいのだ。







 

2017-10-09 10:19:01

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